事業所・施設への振動対策
アトリエの静粛な環境を道路交通振動から守る
3階建てアトリエの道路交通振動対策(R05.05施工 奈良県)
施設前の道路を走行するバス
- 施工場所
- 奈良県
- 発注者
- 兼松サステック㈱
- 施工者
- 兼松サステック㈱
対策内容
対策時期
(年月)
実施工期間
(日)
施工面積
(㎡)
総施工長
(m)
費用※
(円/㎡)
2023.05
10
62
464
68,548
※消費税は含まない。㎡当たりの費用は、対策深度によって物件ごとに変化します。
シミュレーション予測
対策無しと対策有りでシミュレーション結果を比較し、WIB工の減振効果を予測した。対策有りの解析モデルにて、WIB工の対策範囲・杭長を変更し、減振目標を達成するために適切な対策規模を検討した。WIB設計
WIB杭はハニカムセル構造を基本形状とし、支持杭配置に合わせて位置調整を行った。一部の杭を支持・WIB兼用杭とすることで全体の杭本数が減り、工期短縮および費用縮減となった。
加速度波形
対策後は大型車走行時の加速度振幅が1/2以下となった。振動レベル
Ⓐ地点で約7dB(57%減)、Ⓑ地点で約10dB(68%減)の減振量となった。なお、図中の水色帯はシミュレーションによる対策時の予測値を示す。居住性能評価
減振対象とした12.5Hzの振動が低減し、ほとんど感じない振動(V-10未満)となった。なお、図中の水色帯はシミュレーションによる対策時の予測値を示す。
- 振動源
- 道路交通振動
対象地の地盤は、GL-3.5m程度までのN値が10以下であり振動が伝わりやすい。また対象地は住宅地で、施設前の道路をバス等の大型車が頻繁に走行していた。
- 保全対象
- 施設建物
道路沿いの敷地における3階建てアトリエの新設に際し、道路交通振動による同建物への振動影響が懸念されていた。その振動対策としてWIB工法が採用され、同建物の直下にWIB工を施工した。
- 対策工
- 版状WIB工(ハニカムセル型)
対象地にて振動計測を行い、振動対策の減振目標(目標減振量、減振対象周波数等)を設定した。また対象地の振動シミュレーションを実施して適切なWIB工の規模を検討し、設計図を作成した。
- 施工位置
- 施設建物直下
ハニカムセル構造を基本形状とし、支持杭配置に合わせて位置調整を行った。また、一部の杭を支持・WIB兼用杭とした。
- 対策効果
- 対策前後の振動計測結果を比較し、WIB工の減振効果を確認した。対策後は減振対象とした12.5Hzの振動が低減し、振動レベルは目標とした50dB以下となった。