
事業所・施設への振動対策
近隣住民の住環境保全を最優先に考えた工場新築移転
住宅地の中の工場振動対策(R07.09施工 千葉県)

工場内の加工イメージ
- 施工場所
- 千葉県
- 発注者
- 某メーカ―様
- 施工者
- 伊田テクノス㈱
対策内容
対策時期
(年月)
実施工期間
(日)
施工面積
(㎡)
総施工長
(m)
費用※
(円/㎡)
2025.09
14
1,215
1,322
37,000
※消費税は含まない。㎡当たりの費用は、対策深度によって物件ごとに変化します。

振動解析モデル図
対象地の地盤をモデル化して、対策無しの場合の振動解析を行い、新工場から住宅地への振動影響を予測した。新工場では、12.5~50Hzの振動が卓越して発生すると予想され、同周波数の振動に対応したWIB工を設計した。対策有りの解析モデルでは、新工場の直下にWIB工を適用し、その減振効果を予測した。またWIB工の杭長を変化させて、適切な杭長を検討した。

WIB工の設計図


起振試験の実施起振試験の結果周辺民家での振動予測値
WIB工の施工前後で重機による起振試験を実施した。減振対象とした12.5~50Hzの周波数帯では、振動が平均で50%減となっていることを確認した。起振試験の結果を基に、民家での振動を予測した結果、V-10未満(ほとんど感じない)となった。
- 振動源
- 工場振動
工場新築移転に際し、メーカー様は近隣住民の住環境保全を最優先に考えられた。移転前の旧工場では近隣住民より振動苦情が寄せられることがあった。移転後の新工場も5m範囲内に住宅地があり、振動影響が懸念された。
- 保全対象
- 近隣住宅
近隣住民の住環境保全を目的とした振動対策を行った。
- 対策工
- 版状WIB工(ハニカムセル型)
- 施工位置
- 新工場建物直下
推定される振動のうち特に近隣住民の生活環境に悪影響を及ぼすおそれのある周波数帯の振動を低減することを主要な目標とした。
- 対策効果
- 対象とした周波数帯の振動を約半減させることに成功した。これにより、新工場周辺の近隣住民の生活環境保全に十分な効果が期待され、安心して操業できる環境が整えられたと判断される。
