
    事業所・施設への振動対策
    建て替えを機に振動で揺れない事務所ビルを建設 
    事務所ビルの高架道路振動対策(R05.09業務完了 大阪府)
    
      
      高架道路を走行する大型車
 
      
        
          - 施工場所
 
          - 大阪府
 
          - 発注者
 
          - ㈱電響社様
 
          - 施工者
 
          - ㈱テノックス
 
        
		対策内容
		
		  対策時期
(年月)
		  実施工期間
(日)
		  施工面積
(㎡)
		  総施工長
(m)
		  費用※
		  (円/㎡)
		  2022.07
		  26
		  686
		  1,242
		  62,200
		 
		※消費税は含まない。㎡当たりの費用は、対策深度によって物件ごとに変化します。
       
     
    


    
    対策無しと対策有りでシミュレーション結果を比較し、WIB工の減振効果を予測した。対策有りの解析モデルは、WIB工の杭長を変更して減振目標を達成するために適切な杭長を検討した(上図)。
        事務所ビルの直下にはWIB工を施工できない箇所(既存の地下駐車場)があったが、高架道路と地下駐車場の間に数m幅のスペースがあったため、同箇所には狭隘な場所に適用できる壁状WIB工を施工することで対応した(右図)。
    

    加速度波形振動レベル居住性能評価
    対策後はビル1階における加速度振幅が1/2程度となった。Ⓐ地点で約4dB(40%減)、Ⓑ地点で約8dB(60%減)の減振量となった。なお、図中の水色帯はシミュレーションによる対策時の予測値を示す。減振対象とした12.5Hzの振動が低減し、ほとんど感じない振動(V-10未満)となった。なお、図中の水色帯はシミュレーションによる対策時の予測値を示す。
    
      - 振動源
 
      - 道路交通振動
        近傍の高架道路からの振動により、ビル上層階では震度3程度に達する揺れが発生し、業務に支障をきたしていた。
        対象地はGL-1.5m以深はN値15以上の比較的良好な地盤であるが、地盤上で震度1程度、ビル上層階では共振により震度3程度の振動が発生していた。 
      - 保全対象
 
      - 事務所ビル
        本事務所ビルの建て替えに際し、その対策として事務所直下にWIB工を施工した。 
      - 対策工
 
      - 版状・壁状WIB工(ハニカムセル型) 
		建て替え前の事務所ビルにて振動計測を行い、振動対策の減振目標(目標減振量、減振対象周波数等)を設定した。また対象地の振動シミュレーションを実施して適切なWIB工の規模を検討し、設計図を作成した。 
      - 施工位置
 
      - 事務所ビル直下および振動伝播経路
        振動シミュレーションの結果に基づき、事務所ビル直下に版状WIB工を施工した。なお、既存の地下駐車場直下にはWIB工を施工できないため、高架道路と地下駐車場の間のスペースに壁状WIB工を施工した。
        いずれもハニカムセル構造を基本形状としたが、事務所ビル直下部分は支持杭を取り囲む配置とした。 
      - 対策効果
 
      - 対策前後の振動計測結果を比較し、WIB工の減振効果を確認した。対策後は減振対象とした12.5Hzの振動が低減し、人体の振動感覚閾値(55dB)を下回る振動レベルとなった。
 
    
    
    